惜しむべし、得がたきは時、逢いがたきは友
2/1に13歳のハローワークと一緒に発注した狂言絵本。ようやく先日届く。
さっとしか見てませんが、なかなか良く仕上がってます。
後日、あらためて触れるつもりです。
★ ★ ★
今回はこの本に挟んであった版元の図書案内のコピーから。
惜しむべし、得がたきは時、逢いがたきは友
(謡曲「西行桜」より)
桜の老木の精と西行が春の宵に交信する物語なんですが、いいことばです。
手元に謡曲集がないので、思わず西行桜の詞章を探してしまった。
この詞の後に、蘇東坡の春夜「春宵一刻価千金。花に清香、月に影。」が続きます。
(「得難きは時」の詞の部分が西行桜オリジナルなのか本歌があるのか分かりません。)
日中賑やかだった花の宴と、春夜の森々と静まった様子が、この一文でも想起させて
くれます。
学生の時は時間がありあまっていたし、友達にもすぐ会いに行けました。また、いろ
んな出会いに溢れていました。
今は、時間が勿体ないとか無理をすると翌日以降身体が使い物にならないので、お金
で時間を買うようになりますね。
「時は金なり」
「光陰矢のごとし」
「少年老いやすく学なり難し」と同じ意の言葉がいくつかありますが、
「惜しむべし、得がたきは時、逢いがたきは友なるべし」
の方が、心に沁みます。
★ ★ ★
見たところ、No.1とあるので、もしかしたら出版社としてはこの暮れに初めて
立ち上がったところなのかもしれません。
(昨年、とある雑誌の特集「狂言が観たい!」の企画構成のクレジットにこの版元
の名があったしね)
もし最初の図書案内であるのならば、本当に取って置きの言葉を持ってきたんだなと
思います。
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