肩で怒る
今日は師範稽古。立ち2回目。仕事がテンパッていて、稽古不足は自覚してい
るが、更に追い討ちを掛けられた。あああ。
今年の役は禰宜山伏の山伏で、山伏物のなかで特に強さが求められるもの。
山伏は初役で、今まで見るだけだったので自分で取り組んでみていろいろ気付
かされる。
山伏の運足の力のなさ。肚に力がはいっていないんだろう。
禰宜とのやり取りで沸々湧かねばならない怒り。肩や歩みに怒りが自分の演技
では感じられず、落ち込む。
メリハリというか、感情が身体から染み出てきていない、怒りを忘れているの
かも知れない。実生活でも最近は怒るようなこともない。周りで癇癪を起こす
輩をみると、軽蔑してしまう側だもんね。いかんなぁ。
65になる飄々とした先生が力まずにリアリティのある怒りなどの感情の変化
をきっちりと表現するのを見ると、肉体って訓練しないと思うように動かない
と再認識。
せめて、12月の本番までに道行で山伏の力強さが出るようにしなくては。
☆ ★ ☆
稽古の後、事務所でちょっと仕事して知人が出る千三郎さんの「とうふう会」
(東京社中の会)を見に青山へ。千五郎、千三郎、松本薫、茂、あと誰だっけ
(最近の茂山の若手の顔の区別がつかない)らも勢揃いし、見もの多数。
大蔵というか千五郎家の台本は、素人でも十分面白みを出せる野太さが
あるんだなぁ。慣れるとくどく感じて、一長一短ではあるが。
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