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2004.12.19

子午線の祀り@12/18

「子午線の祀り」@世田谷パブリックシアター(12/18)へ。

宇野重吉、滝沢修、山本安英、万作、嵐圭史らの初期メンバーのものも前回新国立で上演された新メンバーのも見たことがなかったが、ネットで2階席を入手することが出来たので観に行く。

何せ、4時間超の長い上演時間。初演から観続けている先輩によると、木下順二の書いた台詞を一言も削らずに演ると5時間になるとか。観る前から、覚悟がいりますね。

☆ ★ ☆

木下の原作を読んでいたなったので、知盛に焦点をあてているということ以外には予備知識無し。こちらの持っている武人知盛のイメージとのギャップに戸惑う。私にとって、知盛とは「見るべきほどのことは見つ」と平家一門の滅亡をこの目に焼き付けて碇を背負って入水した武人。あんなに神経質な知盛でいいものか。彼の葛藤を語りで表現しているのだが、どうも苦しんでいるようには見えなかった。状況としては、息子知章を見殺しに逃げた一ノ谷。生け捕られた弟重衡のことなど、無常感から源平の首の取り合いに疑問を感じるというのは分かるのだが、舞台だけでその葛藤が上滑りしている気がした。

一方、義経役の嵐広也の歩き方は若武者ぶりを感じて良かった。阿波民部役の木場勝己。故・滝沢修を観ているよう。昔からのメンバーだったせいもあるのかな。民部が主役かと思ったほどの存在感だった。

亡くなったと言えば、読み手の近石真介。語り口がこれも宇野重吉かと思ったくらい。
あの語りのリズムが、昔NHKで放映されたNHK特集「妻へ飛鳥へそしてまだ見ぬ子へ」(1981(昭和56)年2月23日 放送)の宇野重吉の語りの記憶と交錯。宇野重吉の演出は、源平の合戦をドキュメンタリー番組のように芝居で実現しようとしたのか。そんな思いになりました。

☆ ★ ☆

平家物語と木下順二の世界とが見事に調和した古典劇にしてすぐれた現代劇。能・狂言、歌舞伎、新劇と、ジャンルを越えたスタッフ・キャストが競い合い、磨き合いつつ創り上げ、統一された舞台となったかどうか。萬斎はこの意気込みを次代へ継がせたいという風に語っているようだが、今回は昔の遺産を覗かせてもらっただけのようだった。

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