18回目の万之介狂言の会
万之介狂言の会(2006/10/12)へ。平成元年からなので、今年で18回目。筑紫奥、咲嘩、蝸牛と「普通の狂言の会」のような番組。大抵は、狂言師主催の公演の場合、「大曲演ります」とか、「秘曲を演ります」と意気込むものなのだが、うちの先生のはその対極。好きな曲をワッと集めて演る、「万之介」らしい会。パンフに解説を書いていただいている小林責さんの文章にも、咲嘩の項でそんなこころを酌んで書いてある。勿論、花子や靱猿、川上など、節目の時にはそういう改まった曲を掛けるけど。
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筑紫奥。万作さんは奏者が似合うんだが、お百姓はもうちょっと伸び伸びしてたら良かったかなぁ。(何となく課題曲をこなしていますという風にも感じる。歳から言ってしょうがないが)。今の万作一門で対になって、目出度い感じの雰囲気を醸す演者は見当たらないから仕方ないか。
咲嘩。先生の太郎冠者も曲が進むに連れて、乗って来ていた。やっぱり、掛け合いのある曲は活きる。あざとく感じさせない台詞がいいんだな。ここが萬斎との違い。
蝸牛。蝸牛の留め方はいくつか演出が違うのだが、今回は主も浮かれて幕に入る浮かれ留(正式な名前を忘れたので、本当は違う言い方かも)。萬斎の山伏、ちょっと台詞を弄っている感じ。重い。もっとカラッとした笑いの山伏が、蝸牛には合っていると思うのだがどうだろうか。20年くらいの昔、万水会といった万蔵家の素人会で、良乍さんの山伏を見たことがあるのだが、これがまたカラッとした惚れ惚れとした蝸牛だった。そういう蝸牛が見たいなあ。
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来年の万之介狂言の会は、11/23(祝)。久々に休日に開催。今年はぴあでも完売しなかったが、来年はそんなこともないだろう。
(追記)今回のパンフで、吃驚したのは、先生の写真。ん~ん。(以下、脳内)
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