真夜中の奇声
声を出すと頭が空になる(2007/8/5)で、無人のオフィスで謡の稽古のことに触れた。
学生の時とは違って、稽古場難民。特に個人で独習する時はなかなか声を出したり、全面鏡張りのような舞台で自身の舞や立ちの型を確認したりする手頃なところがない。
謡いはカラオケボックス、車の中、はたまた昔の演歌歌手のような電車の踏切とか。あとは自治体の教養室を借りるか。無人のオフィスは声出しにもいいし、闇夜の窓ガラスが鏡の代わりをしてくれるし、どっちにも適している。
いつも残業で夜中の3時くらいまで仕事をしている知人の某女史もその輩のひとり。てっきり自分ひとりと思って、思い切って稽古をしていたら、翌朝会社の同僚に「夜中に変な声が聞こえるの知っている?(物の怪が)出るらしいよ!」と言われたとか。詞章を知らない人には、謡曲の声はそれに聞こえるかもなぁ。
☆ ★ ☆
それで思い出した。以前うちの父親が僕の舞台を見て、「いい声をしている。立派な坊主になれたな!」と言っていたっけ。父方の祖先は神主だったそうだが、どんなもんだか。
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