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2007.08.14

甘美

この4月に上梓された沢木耕太郎の「「愛」という言葉を口にできなかった二人のために」を読み始めている。

前回の映画をきっかけとした随筆集「世界は「使われなかった人生」であふれてる」は勿論読んでいる。装丁はその時の暮らしの手帳社版の単行本の青いシンプルなものの方が、文庫版や今回の単行本の幻冬舎版よりずっと沢木らしいと思うので、その部分が残念だが。

両本とも、暮らしの手帳の中の連載を編集しているので、ともに淡々と叙情的に文章が流れていて、ふと人生って何なのかを考えてみるのにはいい。普段、流されて生活をしていると、忘れてしまいがちなことが、浮き上がってくる。

このシリーズに共通しているのは、「ありえたかもしれない人生」の甘美な夢。もし、今から思えばその人生を分けたと思われる分岐点で、使われなかったかも知れない人生を使った場合、甘美な夢、甘美な記憶は失い、色褪せてしまうこともあるのだと。

☆ ★ ☆

今年40。人生を競馬で言うと第3コーナーのカーブを回りかけている場面だが、菊花賞の定石のようにゆっくりと坂を登り坂を下っているのか。カチカチ山の時は、そんなことも考えずに、1200mのスプリントをしている毎日。たまには立ち止まってみるのもいいのかもしれない。
(と、勝手に夢想していると、ビリーに戻って来い。君のサポートが必要だと、言われてしまった。)

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