声は年の功
言葉は要る?で、「若いと何でも綺麗に着こなせる」と言ったが、声は若いと辛い。
空気から浮いてしまう。
声を楽器に喩えるのなら、同じことなのかもしれない。
西洋の楽器でも名器は年輪を経たものだし、日本の和楽器も大皷を除けば、例えば小鼓なら何十年何百年と皮に湿りを与えていい音が出るようになる。
声の持つ力は大きい。キンキン声で重みのある台詞を言われてもピンとこない。余韻がないからか。早口に威厳がないと思われるのもそのためかもなぁ。
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先日のTV番組で四季の特集をやっていたが、その中で発生の稽古で「母音法」を紹介していた。母音で言葉を伝えられるように、台詞や歌を稽古しているのだが、母音はこの余韻そのもの。子音には、余韻は殆どといっていいほど無いしね。
狂言でもやはり母音をしっかりと使わないと苦しい。特に台詞のお仕舞いは、母音をしっかり使わないというか、押さえないと、気の抜けたビールみたいになる。
そういう言葉の発声は、小学校では教えないんだよな。言葉は意味が伝わればいいと思っているからなのかなぁ。。。
Comments
こんばんは。
私も母音については稽古を始めてからすごくすごく気になるようになりました。
音は耳でキャッチできているのになかなかその音に声が近づいてくれない、とか。
わりと最近の教育ドキュメントで、
小学校に入学したての一年生に数ヶ月国語の時間で徹底的に発音(口の形や舌の位置)・母音・子音・拗音と五十音配列と言葉を教えている
私立学校のことが放映されてました。
偶然チャンネルを合わせただけでしたが、
「ははぁ」と真剣に見て(聴いて)しまいました。
時代のテンポが速くなりすぎて、母音を丁寧に発音している間がなくなっているのかな、、など考えてしまいます。
Posted by: なみぴ | 2007.08.26 00:56
こんばんは。国語教育は、道徳の意味まで組み込ませているために、どっかおかしいんですよ。発声法も、イントネーションも教えてないし。ヴの音は、英語を教わるまで、唇を噛む音じゃなくて、喉で「う」+”で出す音だと思ってましたよ。
最初に系統だったことを教えると覚えも違うと思うんですよね。。。。
Posted by: ぶ | 2007.08.26 01:23