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2007.10.28

知る権利

先週、1年遅れでイーストウッドの「硫黄島からの手紙」を見る。
新橋駅のガード下にある新橋文化で掛かっているのを知り、仕事帰りにふらりと立ち寄った。

丁度、先週日曜の晩にNHKの特集番組で「学徒兵 許されざる帰還~陸軍特攻隊の悲劇~」を見たばかりでもあり、また夏に見た硫黄島からの帰還した少年兵秋草鶴次さんの特集番組を記憶していたからでもある。バロン西も栗林中将のことも都市伝説レベルしか知らなかったが、これらの番組をきっかけにちょっと関係文献もちらちら読むようになった。その上でこの映画を見ると、いい映画だったよという評価にもちょっと違和感もあるのも事実だな。

尤も、栗林中将の人間味溢れる部分はうまく映像化は出来ていたと思う。主人公の西郷はやや現代風で辛かったが。それでもいい役者には違いない。獅童の演じた軍曹は、昔で言うなら「戦メリ」でビートたけしが演った役に匹敵するのだろうが、ちょっとこれも物足りなかった。何でだろう。

戦闘シーン、上陸シーン、自爆シーンいずれも別の効果的な表現方法がありそうだが、どうだろう。報道番組のドキュメンタリーの方が、効果的だったかもしれない。まだ60年しか経っていないと、まだ嘘っぽく感じるのかもしれない。

南北朝の頃、平曲が流行ったというのも、こういう風に戦争の物語が作られ、語られ出来上がるのかな、とも思う。生き証人が居なくなり、戦闘シーン、上陸シーン、自爆シーンが派手に語られ、戦争の無常さ、正義とはなんだろうかという疑問が、こうやって語られるのかもしれない。

☆ ★ ☆

それにしても、「情報がある」というか「知識がある」ということは、大切なことだ。支配者の言いなりにならないためには、情報を持つということだ。NHKの「学徒兵 許されざる帰還」で元特攻隊の幹部が戦後取材者に語っていた「学校出は政治も法律も知っているから使いにくい」というのが、本質を示している。マスメディアは、そこのところを今もって自認して行動して欲しい。知る権利とは何かということを。

☆ ★ ☆

新橋文化は初めて入った小屋だが、スクリーンの両サイドが男女のトイレで、これが暖簾で仕切られていたら、レトロな映画館そのものだよなぁ。このシチュエーションだけでも、映画を見ている気がした。不思議な気分だ。

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