野村万之介先生を偲ぶ会(報告2)
先日に引き続いて、2011/2/22の野村万之介先生を偲ぶ会@ホテルフロラシオン青山のことなどを綴って行きます。
偲ぶ会当日は19時から開始。開会の前に、先生のことを偲んでもらおうと、入口横で1989年から主宰した「万之介狂言の会」の歩みを紹介するパネル展示。全22回分のチラシとパンフをズラッと並べました。最初の頃はチラシも小さかったのですが、年々他の公演パンフのサイズが大きくなり、チラシ棚で埋もれてしまうと言う事で、途中からサイズを大きくしたのも分かります。
■ こんな感じです。じっくりと読んでいる方が多数。万作さんも読み入ってました。
■ 奥の大きいパネルは昨年演じた墨塗の大名。
上の写真の中央にある大パネルの「墨塗」。これは昨年の「狂言ござる乃座 43rd」(2010/03/31)で遼太君の太郎冠者、石田さんの女で演じた大名のもの(撮影:政川慎治)。このパネルの脇に、つい最近出版されたテアトロ2011年3月号を展示。その号の特集記事「2010年・劇評家18氏による[舞台ベストワン・ワーストワン]」の中で、みなもとじろうさんが、万之介先生の墨塗の大名を取り上げているんですね。
そう言えば、昔サンデー毎日で中野翠が同じように94年の万之介狂言の会を彼女のコラム「私の青い空」で取上げていたことがありましたね。今は「偽隠居どっきり日記」(文春文庫)に収録されています。ただそこで感激したのは、先生の曲じゃなく故・圭五郎さんなんですが。
■ 万作の会さんが募ったファンからのメッセージを万之介先生の止動方角と共に受付横に掲示。
受付横に、万作の会に届けられたファンからのメッセージを掲示しました。
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この墨塗の大名。本当に先生は良い顔をしているんですよ。元々墨塗は野村の家では良い扱いをされていなかったと記憶しています。万之介先生も墨塗は嫌いだと言っていた筈なのですが、どうも最近は気に入っていたようです。土屋恵一郎の「狂言 三人三様(第1回 野村萬斎の巻)」で、萬斎のコメントにそんなことが書いてあって驚いた覚えがあります。
ちなみに、昨年の万酔会で私と墨塗をやったときは、「前田に女心を教えてやる!」と言って、私の大名、竜楽さんの女、先生の太郎冠者という配役になったのでした。
別項で触れるつもりですが、偲ぶ会での万作師の挨拶でもこのことについて語ってくれました。
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偲ぶ会の報告シリーズはまだ続きます。
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