野村万之介先生を偲ぶ会(報告4)
先日の報告1、報告2、報告3に引き続いて、2011/2/22の野村万之介先生を偲ぶ会@ホテルフロラシオン青山のことなどを綴って行きます。
1/11に万之介先生の逝去が公になってから、急ぎ準備した偲ぶ会。お陰様で弟子たちが想定してた以上の方々がお集まりになり、またご供花などの志も頂戴しました。最初に描いていた祭壇よりもグッと立派なものになりました。
■ 祭壇に献花をする方々。遺影は「鏡男」のシテ。真ん中で哀悼の意を表しているのは、東次郎師の後姿かと思われます。
そんな訳で会場内も大分混みあってしまい、お越し下さった方々には多々失礼なことがあったかも知れません。
そこは万之介先生に免じて、ご容赦いただければと思います。
ちなみに、当日の苦言は「司会者の声が大きい」と言うものだけだったようです。司会者は、早稲田狂言研の出身のフリーアナウンサーI氏です。やはり、狂言で鍛えた声は伊達ではありませんね。
普段はスポーツ中継やビリヤードの実況などを担当する彼の声は、しっとりとしていません。妙に明るくなるかもしれないが、それでも構わないだろうかという危惧もないわけではありませんでした。ただ、明るいことの好きだった万之介先生ですから、沈んだ会よりもずっとこの方が好ましかったのではないでしょうか。
それにI氏の狂言は、常日頃から万之介先生から「あいつは器用な奴だ」と賞賛されていたのです。万酔会が独立する前まで万作一門の弟子の会だった万の会では、すばらしいパフォーマンスを披露しています。三人片輪のシテをこなし、また墨塗の女を演った時には、大名を真っ黒にさせて「やり過ぎ!」と石田先生から呆れられたほどです。そう言えば、私と一緒に出た万酔会の仁王では、「万之介先生がどうか○○に選ばれますように」とやって、後見だった当の先生が苦笑し、観客からやんやの喝采を浴びたんですよね。
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偲ぶ会の報告シリーズはもう暫く続きます。
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