万之介先生の最後の舞台
一乃会(第11回)の「謀生種」が万之介先生の最後の舞台。夕方、その時の模様を撮影していた方と会う。私の一つ上で、早稲田の第一学生会館16号室(観世、喜多、狂言の部室)にもよく出入りしていた方だった。懐かしい名前がいっぱい出てきた。ああいう自由な雰囲気の部室は今の世の中にはないのかなぁ。
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壮絶な舞台で、2枚しか撮影できなかったという写真を拝見。本来であれば、葛桶に座ることのないあの役。万酔会で共演させてもらった時とは別人のよう。最後に常座で甥に向かって「謀生種」の種明かしを語る姿の一葉。このお顔は、不思議と万作さんに似ている感じもする。普段はそんな感じには見えないのだが。
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最後の舞台となった矢来。先生の父・六世万蔵も、最後の舞台がこの能楽堂だったと先輩から耳にした。何か因縁めいたものを感じる。
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