« 団栗眼 | Main | 忠三郎さん、逝く(合掌) »

2011.08.18

名付

愚息が生まれる直前は、名前をどうするかで大分悩んだ。自分自身の名前は、漢字は気に入っているのだが、読みが好きではない。特定の音が沢山あって、吃りやすいのもあるし、当て字なのでまず読めない。戸籍でも違う読みで登録されてたくらいなのだ。学生時代、出席を取る時に教師に名前を呼ばれるが、一々説明するのが嫌だった。唯一の特典は、セールスの電話やオレオレ詐欺で、間違った名前で掛けてくるので、直ぐに怪しい電話だと分かることくらいかな。

そんな訳で、子供には真っ当な読み方の名前にしよう、音も特定の音が多くない、読み易いのにしようと思っていた。

音で考えると「運を掴む」という「ん」の音が入っていることを優先。これが中々ハードルが高かった。金太郎は即座に山の神にバツを喰らった。守銭奴みたいで嫌だと。夏目漱石も金之助と言う本名にコンプレックスを持っていたっけな。義父は「金太郎飴」を連想すると言った。ふ~ん。錦のキンだったら良かったみたいだけど。「ん」を付けると、音読みの名前になって、訓読み型のは付け難いのもネックだ。

漢字と言えば、友人のしぎさんのところは、尊敬する画家と同じ音に加え、ご自身の本名に言遍がついているので言遍の漢字をいれるようにしたとか。私の本名にも言遍がついているし、気に入っているからと諸橋轍次、白川静両先生の本で調べる。言遍って「信」以外は「騙り」の意味が多いんだよねぇ。これも諦めた。

じゃあ、何かに由来する名前はないものかと、論語、老子、唐詩選などを首っ引き。こんなに漢文を読んだのは30年振りだ。論語からだと忠恕や好古が良いなとは思ったのだが、NHKドラマの坂の上の雲から持ってきたとミーハーに思われるのも癪だった。好古は未熟児で生まれたし、生き方も好きだったから気に入っていたんだけど断念。それに山の神は軍人嫌いだったんだな。

加えての注文は、家族の名前の一部を持ってくるというのも止めて欲しいと言っていた。益々頭を抱えた。

☆ ★ ☆

でもまぁ役所の医療費の申請など急いでしなくてはならなかったのもあって、山の神に二つの候補を挙げるものの、強引に決めてしまった。最初からこの名前はいいなと言うものではあったのだが、これで行きますとやってしまった。うちの親は何も注文つけないと安心していたが、外野の声に負けないように命名書に筆で書いて西上。うちの親は外人みたいという反応だったが、山の神の郷は予想外の名前できょとんとしていた。ちなみに、うちの伯母と妻の方の伯母はお酒の銘柄ねと即答したようだ。

☆ ★ ☆

これは、私自身の誕生直後の写真。3月末生まれだったんで、直ぐに初節句。兜の床机の下に命名書が飾ってあった。
こんなことしてたんだねぇ。。。

一方これが愚息のもの。何度かお浚いしたんだが、30点の出来だ。。。
まぁいい。由来もしっかりして、物語もある。運も付いている。後で知ったんだが、漢字は違うけど、同じ音で名を成した人もいた。1と月余り、この名前で呼び掛けていると、しっくりしてくるんだから不思議だ。

☆ ★ ☆

特定の音は嫌と言いながら、この音が一杯入ってるなと弟に指摘された。ああ、そうですな。

|

« 団栗眼 | Main | 忠三郎さん、逝く(合掌) »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/2536/52509067

Listed below are links to weblogs that reference 名付:

« 団栗眼 | Main | 忠三郎さん、逝く(合掌) »